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将棋に勝った人が見せる顔

写真を撮っていたら話しかけてきた彼。 おおっ、バルナック型ライカ(後で調べたらライカIII型)ではないか。 彼は80年近い年齢のこの一台だけで写真を撮っているのだそうだ。 見るからにメカの金属塊は渋い光を放っていた。

あれこれといろいろなカメラに目移りしてしまい(実際は常に新たな技術や性能を探求している向学心に基づく行為なのだが、一般的には尻軽性とか浮気性などと言われるんだよねえ)、その上フィルムからデジタルにほぼ乗り換えてしまっている自分としては少し引け目があって、彼の話を聞きながら多少こわばった微笑みを返すしかできなく、古き良きものを長年使いこなしている彼のような人間にはいささかコンプレックスすら感じるのである。

レンズはかの名レンズである沈胴型ライツ エルマー50mm f3.5であろうと写真を拡大して見たら何とロシア製と思われる偽エルマー(間違っているかも知れないが)ではないか。 さてここでかなりライカ通であろうと思っていた彼へのもう一つの畏敬の念に影がさしたのである。 知っていてレアな偽物を使っているのか、知らずに使い続けてきたのか。 しかしこの得意げな、満足げなしたり顔を見るとそんなことはどうでもいいことで、彼はこれ一台で幸せな写真人生を送っているんだなあとうらやましくもなる。
でも...この写真の表情を見ると将棋に僅差で負けたとき相手が浮かべる顔つきにも似て、二発目のパンチを食らったような気持ちになるのだ。
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[M8]




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by scottts | 2010-05-05 00:04 | SUMMILUX 35/1.4
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