時季の恵み

ポプラの並木に沿って歩きながら少し汗ばんだところで休みをとり上を仰ぐ。 シンプルに透けた青空と若葉の緑を浴びてその光が染みこんでくると、体の奥から得体の知れない心地よさがせり上がってくる。 それは昔病床にいるときに打ったモルヒネに似て、体に詰まった何かが胸から喉を通り顔を突き抜けて吹き出ていき、深呼吸をするたびにずばーんずばーんと不快なしこりが放出され、今や無防備に開いた体の四方に温かな味方が広がっていくような安心感がある。 すくっと伸びたポプラは柔らかな葉をいっぱい付けて優しく上から見下ろし、サワサワと揺れながら今や目を閉じて立ち尽くす私の体を撫でてくれている。
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[M8]
by scottts | 2011-07-01 02:51 | ELMARIT 28/2.8
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